Q1.共同募金は、どのような運動ですか。

 A1.「共同募金会」という民間社会福祉団体による民間社会福祉施設や団体のための民間の募金運動です。
 私達の回りには、いろいろな民間の社会福祉施設や団体があります。例えば、障害者施設、保育所、養護老人ホームなどの施設、老人クラブ、婦人会、社会福祉協議会などの団体です。公と民間の違いをひとことでいえば、公は基本的な事業を、民間は小回りのきく事業を行っています。民間の社会福祉施設や団体はきめこまかなサービス事業を行っているのが特徴です。
 共同募金は「民間ボランティア」の募金活動で支えられた「民間の社会福祉施設や団体」のための「民間の募金」運動です。

Q2.共同募金は、どのような特徴をもつ募金ですか。

 A2.民間社会福祉事業のための資金募集であり、特徴として、民間活動であること(民間性)、都道府県の地域を単位としていること(地域性)、全国一斉に展開して運動を行っていること(全国協調)、全国の民間社会福祉施設や団体がそれぞれ資金募集をする弊害をなくすために、一元化していくこと(一元化)、寄付者に対して使途を明確にして公表していること(公表)、約200万人のボランティア精神をもつ奉仕者(ボアンティア)の活動に支えられていること(奉仕活動)等があげられます。

Q3.共同募金には、どのような募金があるのですか。

 A3.運動期間中(10月1日から翌年3月31日までの6か月間)に、共同募金会が募集する寄付金が共同募金です。大きく分けると、一般募金と歳末たすけあい募金に分けられます。
 地域で行われる歳末たすけあい運動による寄付金や、NHKがテレビやラジオを通して呼びかけるNHK歳末たすけあい運動による寄付金も共同募金の一環です。

Q4.歳末たすけあい募金は、共同募金ですか。

 A4.昭和34年(1959年)以降、歳末たすけあい募金は、共同募金の一環として行われています。
 当時、共同募金運動は募金額の増強を図るため「共同募金倍加運動」を展開しました。そのために募金期間が延長され、従来10月の1か月間であったものが10月から12月までの3か月間になったのです。(現在は10月1日~翌年3月31日までの6か月間)
 これによって、例年歳末時期に市町村社会福祉協議会等が主体となって実施している歳末たすけあい運動は、その一環として実施している金品持ち寄りや寄付金募集を共同募金運動の一環として実施することに調整一元化されました。

Q5.NHK歳末たすけあいも、共同募金ですか。

 A5.NHK歳末たすけあいは、NHKがその公共性に基づき、放送を通して社会福祉に寄与しようという目的で、中央共同募金会が後援し昭和26年(1951年)第1回から毎年12月に実施されている募金運動です。昭和29年(1954年)からは中央共同募金会との共催となりました。
 募金の方法は、NHKがテレビ、ラジオを通じて呼びかけ、中央共同募金会と都道府県共同募金会は、寄付金の受入れ・助成など取り扱いに関する一切の業務を行っています。寄付者は、全国の最寄りの郵便局、NHKの窓口、共同募金会、金融機関等の窓口などにおいて寄付ができるしくみになっています。
 共同募金会は、法律(社会福祉法)にきちんと位置づけられている機関であること、社会福祉に関する寄付金を効率的に活用することについての専門的な機能をもつ全国的に組織された募金団体であることなどにより、NHK歳末たすけあい寄付金の受け入れと助成に関する業務をすることになったのです。